寸法精度の改善方法

ここでは、単純に金型の寸法が製品に影響を与える仕組に付いて説明いたします。ソリ・バリなどにより金型寸法より製品寸法が大きくなる事がありますが、そちらはソリ・バリの改善方法等を参考にして下さい。

成形収縮率の話から始めようと思います。
結晶性樹脂の収縮率は1%~2%程度であり、非結晶樹脂の場合は0.2%~0.5%程度です。

これを見ただけでも非結晶樹脂は寸法安定の面で優位である事がお解り頂けると思います。金型寸法に対しての収縮が少ないという事は金型の形状に近い形で製品が出来るということです。それに対して結晶性樹脂の場合は収縮率が大きい事から製品寸法にばらつきが出てしまい易い材質といえます。成形業者によって同じ材質の製品でも金型製作業者に指示する収縮率は違っている現状があります。

また、充填材によっても収縮率は変わりますし、ファイバー形状の充填材の場合は配向が発生しゲートから見た縦・横で収縮率が異なります。

ここで注意しなくてはならない点が材料メーカーより提示しています収縮率の算定方法がごく一般的な成形を想定しての数値である点です。肉厚な場合、複雑形状の場合は想定していない為、各成形メーカーが独自にノウハウを蓄積しているか金型の寸法修正、成形条件だし等で対応しています。

近年、シミュレーションソフトの精度が高まっております。ソフト自身高価なため、対応している企業は少ないのが現状ですが、金型を製作する前に事前にソリやヒケの現象がある程度判断できるため、製品各部の収縮具合も判断できます。この判断材料を製品形状や金型にフィードバックさせ安定した製品を作ることが最も重要な技術といえます。

以上の様なことからお解りの様に収縮率は目安となる程度であり、製品の形状、肉厚、求められる品質によって本来は変えるべき物です。

<IPM工法による改善方法>

IMP工法・IMM工法は射出工程はシンプルそのものです。定量の材料をキャビ内に充填するといった考え方で射出を行い、圧縮圧力、圧縮スピードの調整で製品内部を一定の内圧に保つ事が出来ます。

肉厚部に対して局所的に保圧効果を高めることも出来ることから、解析で導き出した問題点を直接的に解決することができます。

また、高い保圧効果により優れた寸法安定性を実現できる工法といえます。このことは金型補正技術と組み合わせることで、切削加工並みの寸法精度・寸法安定が図れる技術としてご利用頂いております。


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