引張弾性について(プラスチック成形)
引張り弾性率は強度計算上とても大切な数値です。
一般的には材料メーカーから出されている数値を参考にし、その数値より安全率をみて強度設計を行います。
しかし、材料メーカーからの数値に遠く及ばない強度低下が現実の製品には発生します。
このことは残留応力であったり、ウェルドライン強度であったり、ボイドであったり、原因は様々です。また、繊維添加の強化樹脂の場合は繊維配向の影響を強く受けます。
プラスチック製品における強度は破壊試験において一番弱い所に現れますが、その部位を改善すると、次の弱い部分が表面化するといった類のものです。
一般的には一つの強度不足を解決するのが精一杯で、次の強度不足が露呈されると精神的な面も含めて、対策の手段を失うことになります。
当社ではシミュレーションを駆使すること、製品形状の提案、IMP工法・IMM工法等を駆使し、事前に対策を講じることで、手段を失うことなく、量産化へ繋げます。