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樹脂の内部応力とアニーリング

2009/9/30 (水) Posted in プラスチック成形事例 今回はプラスチック製品における内部応力とその解決方法であるアニーリングにつて 説明します。 内部応力と言うよりも残留応力と言ったほうが適切であろうが、 樹脂に限らず溶解した物質が固化する段階で体積収縮が起こる、 また、樹脂の流れに合せて樹脂の分子構造が強制的に変形してしまう。 この様な理由から、全てのプラスチック製品には残留応力が残っている。 残留応力をどのように捉えるかは殆ど議論されていないのが実情であるが、 残留応力の大きさと使用温度が与える材料物性の関係で変形を招く事が 考えられる。 商品開発を行なっている企業ではお解りと思うが、耐熱試験を行なう理由は ここにある、指定温度の環境で樹脂が変形してしまうかを検査しているのである。 海外に製品を輸出する時など、赤道を船で輸送する時など、想定していない 温度環境に製品が置かれる。 製品にソリが発生し、矯正して良品にするなどの加工を施した場合などは 特に注意しなくてはならない。 全てのプラスチック製品に残留応力が存在すると言ったが、製品肉厚が薄くなれば それだけ応力は少なくなる傾向にある。 実はこの応力の測定が現実として出来ないのも大きな問題で、 レンズなどの透明で規則正しい製品の場合は偏光板が使われるが、 それ以外での測定方法は今のところ開発されていない。 この残留応力は時間と共に表面化するといった性格があり、 非常に厄介な性格を持っている。 以前、樹脂製のギアで等級を上げる為に金属板のインサート成形を行なう 事が流行していた、金属板を大きくして樹脂部をギア部のみにする事によって 簡単にギアの等級を上げる事が出来るのであるが、 その製品は2~3年後にギア部の樹脂が破損してしまったのである。 強度不足によるものではなく、残留応力が原因での破壊である。 樹脂の収縮と金属板の関係で樹脂部に大きな残留応力が残り 破壊を招いたという事になる。 樹脂部の体積と金属板の大きさから来ているが、この現象を何年保証するか などは想定できない。 何度も言うが全ての樹脂部品には残留応力が残っているのである。 そこで応力を低減する方法がアニーリングとう加工である。 最近の製品には殆ど使われていない方法であるが、効果は大いにある。 材質によって設定温度が異なるが、製品を再度暖め残留応力を低減する方法で ある。 当社の切削用ブロックもこの方法で応力除去を行い、販売しているが 残留応力の残留度合いがその樹脂によって異なるといった問題も残る 応力が大きなブロックの場合は、切削時に製品の倒れやクラックといった 問題が発生する可能性があるため、切削加工時には工夫が必要である。 押出し成形によるブロックも同様に応力が残っており、 専門の切削業者では個々にノウハウを保有している。

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